トランプ米大統領、FBI前長官「嫌な男」 暴露本に激怒

[ワシントン 13日 ロイター] – トランプ米大統領は13日、コミー前連邦捜査局(FBI)長官が来週発売の回顧録でトランプ氏を痛烈に批判しているとの報道を受け、コミー氏が「弱くて不誠実で嫌な男」だと非難した。

トランプ氏はツイッターに怒りのコメントを立て続けに投稿。「ジェームズ・コミーを解任したことは大変光栄だ」とした。コミー氏はひどいFBI長官だったと付け加えた。

トランプ氏は昨年5月にコミー氏を解任して以来、同氏を公に批判してきたが、これほどまでの非難は初めてだ。

コミー氏は、13日に放映された米ABCニュースのインタビューで、トランプ氏が大統領に就任した当初の同氏とのやりとりについて話した。トランプ氏は怒りっぽく自己防衛的であるほか、2016年の大統領選挙のロシアの介入疑惑よりも自分のイメージを気にしていたと振り返った。

報道によると、トランプ氏が13年のモスクワ訪問時に複数の売春婦を呼んでみだらな行為をしていたとする文書について同氏はコミー氏に調査を要求した。これに対してコミー氏はトランプ氏を注意したという。

回顧録のコピーを入手したワシントンポストによると、トランプ氏は17年1月に大統領に就任して以来、コミー氏との面会で少なくとも4回は同文書に言及した。文書は元英情報機関員のクリストファー・スティール氏が執筆。売春婦とのみだらな行為を巡る疑惑を含め、トランプ氏とロシアのつながりを綴っている。

コミー氏によるとトランプ氏は、同疑惑を否定し、文書が真実でないことを証明するようにFBIの調査を依頼するかもしれないと述べたという。コミー氏は大統領に対して「依頼するかどうかはあなた次第ですが、あなたを個人的に捜査しているとの見方が浮上する可能性がある上、起きていないことを証明することは非常に難しいため、そうした依頼には注意するべきです」と伝えたという。

回顧録によると、トランプ氏は妻のメラニア夫人が疑惑を信じることを心配していた。

コミー氏がFBIを去った時点では疑惑は立証されなかったという。

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