陸自が海上輸送力の整備検討、南西諸島で機動展開=関係者

[東京 8日 ロイター] – 陸上自衛隊が、独自の海上輸送力の整備を検討していることが分かった。中国の海洋進出をにらんで発足した水陸機動団などを南西諸島で機動的に展開するため、離島の小さな港に接岸したり、海岸から人員や車両を揚陸できる輸送艇の取得を計画している。実現すれば陸自が初めて船を運用することになるが、乗員育成には5年以上かかることが予想される。

複数の関係者によると、陸自は全長30メートル程度から100メートル程度まで、数種類の大きさの船を候補に調達の検討を進めている。南西諸島の離島間を行き来するには小さめの船が適する一方、日本本土から大量の物資や部隊を運ぶ場合は大きめの船が向いている。

関係者の1人は「長い航続距離がありながら、小さな港にも入れる海上輸送システムをどう造るか検討している」と話す。「本土から沖縄本島までは大きめの船で、そこから先は小型船で、ということも考えられる」と語る。海岸から水陸機動団の人員や車両を上陸させる能力を持たせることも検討している。

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