FIFAワールドカップ・ロシア大会で激戦を続けたサッカー日本代表。3日未明(日本時間)に行われた決勝トーナメント1回戦ベルギー戦で、2点先取するも3点を許し、敗退した。選手たちはフィールドで悔しさをにじませた。しかし、こうした辛さも胸の内に仕舞い、サムライブルーは去り際の礼儀を見せ、関係者に感銘を与えた。
欧州サッカー連盟役員会場責任者でFIFA総合コーディネーターのプリシラ・ヤンセンス氏は3日にSNSで、ベルギー戦を終え日本代表チームたちが使用した後のロッカールームを撮影し、コメントした。
「スタジアムではファンに感謝を示し、ベンチや控室もすべて片づけて、メディアの取材にも応じて。残されたメモ書きにはロシア語で『ありがとう』。すべてのチームにおける、お手本ではないでしょうか!一緒に仕事ができて光栄です!」
ヤンセンス氏のコメントに対して、日本代表チームへ数多くの称賛の言葉が書き込まれた。日本代表の永里優季が所属するシカゴ・レッドスターズのコーチ助手ガリー・カーネーン氏も、日本代表チームの行動に感銘を受けた模様だ。
「ありがとうの書置きは別格だ。私たちは大抵、競争力を怒りや欲求不満に結びつけてしまうが…。この謝意から、彼らの試合に臨む姿勢の奥深さを、少し垣間見ることができる」。
サッカー報道のフットボールチャンネルによると、使い終わった控室を元の状態へと片付けるのは、代表のみならず各世代選手で当たり前のように指導されていることだという。
ことわざ「立つ鳥跡を濁さず」は代表選手から日本サポーターたちにまで浸透している。ファンたちが、スタジアムを自主的にゴミ拾いをしていることも、海外メディアで多く取り上げられ、賛辞が送られた。一部海外サポーターにも清掃活動が波及した。
控室の写真をよく見ると、ロシア語で「ありがとう」と書かれたメモのそばには、サムライブルーのユニフォームに似た青色の折り鶴が3羽、そっと置かれていた。
(編集・甲斐天海)
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