伊・独・オーストリア、地中海の難民流入ルート遮断巡り来週協議

[ウィーン/ベルリン 5日 ロイター] – ドイツとオーストリア、イタリアは来週、アフリカからの難民・移民が欧州に渡る経路となっている地中海ルートを遮断する方法について協議する。

ドイツのゼーホーファー内相は5日、ウィーンでオーストリアのクルツ首相と会談した。

クルツ首相は、ドイツとオーストリアはアフリカからの難民・移民流入を抑制するため、玄関口となっているイタリアと協力すると述べた。

その上で「地中海ルートを通じた欧州への不法移民流入に歯止めを掛けるため、同ルートを遮断する措置の導入を目指し、3カ国の内相が来週会談することで合意した」と明らかにした。

イタリアのサルビーニ内相はローマで、EU内相理事会の前に来週ドイツと合意に達することを目指す考えを示した。

また「他のEU諸国から難民を受け入れる前に、対外国境管理でEUがどのようにわれわれを支援するつもりなのか、時期やコスト、方法、人的資源などのリソースについて厳密なコミットを確認したい」と述べた。その上で「南からの流入を阻止しなければ、皆の問題になる。状況は危険だ」と警告した。

ベルリンでは、メルケル独首相が反移民を掲げるハンガリーのオルバン首相と会談し、難民・移民政策を巡り衝突した。

メルケル首相は、難民らの苦境から単に欧州を切り離さず、アフリカ諸国からの難民流出を抑制するため支援を提供する人道上の責任がEUにはあると訴えた。

一方、オルバン首相は、難民が危険を犯して海を渡らないよう国境を封鎖することが、人道上の最善策だと反論した。

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