米ロ首脳会談で「何が起きたか知らない」=米国家情報長官

[19日 ロイター] – コーツ米国家情報長官は19日、ヘルシンキで今週16日に行われた米ロ首脳と通訳者のみによる会談で「何が起きたかは知らない」と明らかにした。

コーツ長官はコロラド州アスペンで開催された会合で「首脳会談で何が起こったか、私は知らない」と発言。「大統領はすでに会談で起こったことについて言及しており、時間の経過とともにわれわれにも会談の内容が分かってくるだろうが、それは大統領の特権だ」と述べた。

米国では、トランプ米大統領とロシアのプーチン大統領との間で何らかの合意があったかどうかについて、民主・共和両党の議員から質問が相次いでいる。

トランプ大統領は米ロ首脳会談後の会見で、ロシアによる米大統領選への介入疑惑を巡り、ロシアを批判することはなく、ロシアが大統領選に介入したとする米情報機関の結論に懐疑的な見方を示した。

コーツ長官は会見直後、「ロシアによる2016年米大統領選への介入や、米国の民主主義を妨害しようとする継続的な試みについて、われわれの見解は明確だ」とし、ロシアが介入したとする結論を支持する声明を発表。トランプ大統領は17日、言い間違いがあったと弁解し、ロシアが介入したとする米情報機関の結論を受け入れていると表明した。

コーツ長官は19日の会合で、トランプ大統領の記者会見での発言を聞いた際の感想を問われると「発言の記録を修正する必要があると思った」と回答。「会見で大統領が異なる発言をすることを私が願っていたことは明白だが、今となっては説明がなされたと思う」と述べた。

トランプ大統領は19日、米ロ首脳会談は成功裏に終わったと強調し、「第2回会談の開催を心待ちにしている」とツイッターで明らかにした。

コーツ長官は、トランプ大統領がプーチン大統領を今秋にワシントンに招く意向を発表したことをアスペンでのインタビュー中に知らされた。長官は「OK」と応じ、「特別な会談になる」と述べた。

また、両首脳が再び通訳者だけを伴い1対1で会談する可能性については「今回は、前回と異なる方法を検討したい」と語った。

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