米政権、情報機関の前幹部6人のセキュリティー認証剥奪を検討

[ワシントン 23日 ロイター] – 米ホワイトハウスは23日、オバマ政権下で中央情報局(CIA)長官を務めたジョン・ブレナン氏を含む情報機関などの前幹部6人のセキュリティー認証を剥奪する可能性があることを明らかにした。

ホワイトハウスのサンダース報道官によると、トランプ政権は連邦捜査局(FBI)のジェームズ・コミー前長官のほか、ジェームズ・クラッパー前国家情報長官、マイケル・ヘイデン前米国家安全保障局(NSA)長官、オバマ前政権時代に国家安全保障担当の大統領補佐官を務めたスーザン・ライス氏、アンドリュー・マケイブ前FBI副長官が機密情報を扱うのに必要なセキュリティー認証を失う可能性があるとしている。

米国では退任後も所属していた機関に助言し続けることがあるため、セキュリティー認証は維持される。

トランプ大統領は16日にフィンランドのヘルシンキで行ったロシアのプーチン大統領との会談後の共同記者会見で、ロシアによる2016年米大統領選への介入疑惑を巡りプーチン氏を非難することを控える一方、米情報機関の結論に懐疑的な見方を示した。

これに対し米国内で批判が噴出し、ブレナン氏はトランプ大統領の発言について「反逆以外の何物でもない」とし、「トランプ氏の発言は愚かしいだけでなく、完全にプーチン氏の手のひらで転がされている」などと非難していた。

サンダース報道官は、トランプ氏は自身を批判した前当局者を罰しているのかとの質問に対し、「そうした話は創作だ」と回答。ただ、「最高レベルのセキュリティー認証を持っている人物が米国の大統領を反逆的な行動を行ったと非難することについて、トランプ氏は懸念に値することだと考えている」とし、「われわれはどのような選択肢があるか検討している」と述べた。

ホワイトハウスが示した方針について、CIAは現時点ではコメントしていない。

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