大量破壊兵器の拡散阻止、日米などが多国間訓練

[横須賀市 26日 ロイター] – 北朝鮮の非核化に向けた具体的な動きが見えない中、大量破壊兵器の拡散防止を目的とした多国間訓練が26日、神奈川県横須賀市の久里浜港で行われた。日本や米国、フィリピンなどが参加し、停泊した貨物船を検査。核や化学物質を特定する手順などを確認した。

化学物質を積んだ疑いのある貨物船が日本に寄港したという設定で、通報を受けた日本の警察、海上保安庁、税関の職員が乗船。化学防護服に身を包んだ警察のテロ対応専門部隊が、サリンやVXガスに合成される前の物質である亜リン酸ジメチルであることを特定した。

さらに陸上自衛隊が、コンテナ内や周辺に飛散した化学物質を除染。このあと米国とタイ、フィリピンの合同チームが乗船し、核物質を捜索する訓練も行った。

大量破壊兵器の拡散防止訓練は、核や化学兵器、その運搬手段であるミサイルの密輸を防ぐため、日本、米国、韓国、シンガポール、豪州、ニュージーランドが毎年持ち回りで実施している。今年は日本が主催することが5年前から決まっており、政府は北朝鮮を想定したものではないとしている。

一方で、米朝間の非核化交渉には進展がみられず、ポンペオ米国務長官は25日の上院外交委員会の公聴会で、北朝鮮は今も核物質を製造していると証言した。

今回の訓練には持ち回りで主催する6カ国のほか、20カ国程度が参加。25日には房総半島沖を航行する船に日本、米国、韓国のチームがそれぞれボートで乗り込み、立ち入り検査する訓練も行った。

(久保信博)

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