米財務長官、対サウジ制裁についてコメントするのは「時期尚早」

[エルサレム 21日 ロイター] – ムニューシン米財務長官は21日、サウジアラビア人の反政府記者ジャマル・カショギ氏が死亡した問題について、捜査がまだ終了していないため、サウジに制裁を科す可能性についてコメントするのは時期尚早との認識を示した。

カショギ氏は今月2日にイスタンブールのサウジ総領事館訪問後に行方不明になっていたが、サウジ当局は同記者の死亡を確認した。ムニューシン氏は捜査に関するこれまでの情報は「好ましい第一歩だが十分ではない」と指摘。

トランプ大統領は20日、カショギ氏死亡を巡りサウジの高官が解任されたことについて満足しているかとの質問に「答えを見つけるまで満足しない」と語っている。[nL3N1X101R]

ムニューシン氏は、中東歴訪の最初の訪問地であるエルサレムで記者団に「捜査がさらに進展し、真相が解明されるまでは制裁やその他の問題についてコメントするのは時期尚早」と述べた。

長官は23日からサウジで開催される経済投資フォーラムへの出席を見合わせる方針を確認した上で、サウジの首都リヤドには予定通り訪問し、テロ資金対策とイランの軍事・政治的な影響の抑制について自身のカウンターパートと協議すると説明した。

「(フォーラムに)出席して発言するのは不適切だと判断したが、サウジとは引き続き重要懸案があるため、訪問する」と述べた。

同フォーラムを巡っては外国政府の高官や外国企業の幹部らが相次いで出席を見合わせているが、サウジ側は予定通り行うと表明している。

ムニューシン氏は、11月の対イラン制裁再発動を準備するのにサウジ訪問が必要だと強調。制裁でイラン原油輸出が減少するのに伴う世界の供給不足を補うとするサウジ側の約束について、果たされないと「考える根拠はない」と述べた。

サウジ訪問中はファリハ・エネルギー産業鉱物資源相との会談が予定されている。

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