トランプ米大統領、マクロン仏大統領を批判 関係悪化浮き彫りに

[ワシントン/パリ 13日 ロイター] – トランプ米大統領は、前週末のフランス訪問から帰国して間もない13日、マクロン仏大統領を批判するコメントをツイッターに複数投稿した。両首脳は緊密な関係を築いていた時期もあったが、トランプ氏の投稿により関係悪化が浮き彫りになった。

フランスではこの日、2015年にパリで起きたテロ攻撃の犠牲者追悼が行われたが、トランプ大統領はフランスのワイン産業やマクロン氏の支持率について批判的なコメントを相次いで投稿。2つの世界大戦でフランスはドイツに敗戦しそうになったなどともツイートした。

11日にパリで行われた第1次世界大戦終結100周年の記念式典でも、トランプ大統領と欧州各国首脳との隔たりが鮮明になった。

マクロン大統領は記念式典でナショナリズムを強くけん制したが、トランプ大統領は13日の投稿でこれに反論。マクロン大統領の支持率は低いとしたほか、仏ワイン産業の貿易慣行は不公正だと非難した。自身の訪仏に関するメディアのカバーについても不満を示した。

また、マクロン大統領が前週、欧州は中国やロシア、米国から自らを守る必要があるとし欧州軍を創設する必要性に言及したことに関連し、「第1次、2次世界大戦では(フランスを攻撃したのは)ドイツだった。米国が現れるまでパリではドイツ語を学び始めていた。北大西洋条約機構(NATO)に軍事費を払うのか、払わないのか!」と投稿。「フランスほどナショナリストの国はない」との見方も示した。

関連記事
現在、法廷はトランプ前大統領に対し、4月15日にニューヨークで始まった刑事裁判について沈黙しろと命じた。これに対して一部の弁護士は、この命令が違憲であり、言論の自由の侵害であるとしている。
5月6日、フランスのマクロン大統領と欧州委員会のウルズラ・フォンデアライエン委員長はパリで中国共産党党首の習近平と会談し、貿易不均衡とウクライナ戦争に関する懸念を強く伝えた。
習近平のヨーロッパ訪問中、英国防省が中国共産党のハッカー集団によるサイバー攻撃を受けた。
5月3日、「世界報道自由デー」に合わせて、国境なき記者団が報告書を公開した。この報告書では、中国が世界で最も多くの記者を刑務所に送っている国であることが明らかにされている。
新しく就任した米軍のインド太平洋軍司令官、パパロ上将は5月3日、ハワイで開催された司令官交代式において、中共によるインド太平洋地域への侵略と影響力の拡大を「違法であり、脅迫や挑発、欺瞞を伴う行為」と指摘した。