APEC首脳会議、中国が「一帯一路」アピールへ 西側は警戒

[ウェリントン/シドニー 15日 ロイター] – 複数の外交筋によると、今週パプアニューギニアで開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議では、中国の習近平国家主席が同国の広域経済圏構想「一帯一路」をアピールする見通しだ。

オーストラリア、ニュージーランド、米国など西側の同盟国は、中国の勢力拡大を警戒しており、首脳会議では、中国と西側諸国の勢力争いという構図が鮮明になりそうだ。

ある英国の外交官は「中国は(太平洋)地域での役割拡大に意欲を示している。かつてないほど公然とだ」と指摘。

中国は首脳会議で「さらなる協力のための重要な措置」を発表するとしており、西側外交官は、一帯一路構想を太平洋地域に拡大する計画を正式に発表するのではないかと予想している。

一帯一路は2013年に習主席が提唱。インフラ開発に巨額の投資を行い、アジア、アフリカ、欧州を結ぶ陸路・海路を拡充するという構想だ。

トンガのポヒバ首相など、太平洋島しょ国の首脳は、習主席と会談する予定。トンガはすでに一帯一路構想への参加を中国から求められており、同首相の顧問はロイターに「現在協議中だ」とコメントした。

複数の関係筋によると、西側諸国には、バヌアツ、クック諸島、ニウエが一帯一路への参加に合意したとの通知があったという。

ニウエとクック諸島のコメントは取れていないが、クック諸島のブラウン財務相は先週、ラジオ・ニュージーランドに対し、一帯一路に参加する意向を示している。

バヌアツ首相のコメントは取れていないが、同国のレゲンバヌ外相は、バヌアツが一帯一路への参加を決めたとは「考えていない」が、確認するとツイッターに投稿した。

一帯一路のウェブサイトによると、サモアとパプアニューギニアに続き、フィジーも12日、一帯一路への参加を決めた。

中国は太平洋島しょ国に約13億ドル前後の低利融資や援助を提供。西側諸国の間では、太平洋地域が中国の外交圧力に屈しやくなるとの懸念が広がっている。

中国の外交官は13日、どの国も、中国と太平洋島しょ国の協力関係を阻止することはできないと述べた。

西側諸国も、太平洋地域との関係強化に動いている。オーストラリアは先週、太平洋島しょ国のインフラ開発向けに30億豪ドル(21億8000万ドル)の低利融資・援助を行うと発表した。

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