豪の今夏は猛暑の予報、畜産業への打撃など懸念

[シドニー 29日 ロイター] – オーストラリア気象局(BOM)は29日、今年の同国の夏は平均より暑くなる見通しで、世界有数である畜産業に脅威が生じるとともに、山林火災のリスクが高まる恐れがあるとの見解を示した。

BOMは、国土の大半で12月1日から来年2月28日までの期間に気温が平均を上回る確率が80%、北東部と北西部でこの期間に平均的な降雨が見られる確率は30%としている。

オーストラリアでは、猛暑で放牧地とダムが枯渇、ここ数カ月で殺処分された家畜は記録的水準に近づいており、夏の猛暑予報は業界に追い討ちをかけるとみられている。

ナショナル・オーストラリア銀行(NAB)の農業関連産業エコノミスト、フィン・ジーベル氏は、「畜産業は、すでに厳しい状況下にある。輸出需要がより大きな影響を防いでいるが、それが枯渇したらどうなるか。畜産業には大きな下振れリスクがある」と述べた。

一方、猛暑予報で山火事の懸念も高まる見込み。北東部クイーンズランド州では、近年の猛暑で100件の山火事が鎮火しておらず、数千人が避難を余儀なくされている。

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