中華伝統文化の復興をテーマに掲げ、舞台芸術を披露する神韻芸術団の2019年世界ツアーが12日、米国カリフォルニア州バークレーで始まった。
米ニューヨークを拠点とする神韻芸術団(以下、神韻)は毎年世界ツアーを展開し、今年は世界150の都市、総計640回の公演を通じて、古典芸術の世界へ観客をいざなう。
神韻が舞台で披露するのは、中華歴代の王朝から引き継がれてきた古典舞踊と音楽。鍛錬を重ねた神韻ダンサーたちが、神話や伝承、民族文化をテーマにした短編劇を踊る。これまで女将軍ムーラン、月の女神・嫦娥(じょうが)、経を求め旅する孫悟空、チベット民族の勇猛果敢な男性の踊りなどが演出してきた。テーマは毎年一新されるため、一度として同じ舞台はない。
さらに、二胡、琵琶、小太鼓など東洋の古典楽器を組み合わせた専属オーケストラがすべての神韻ツアーに同行し、舞台ではダンサーの動きに合わせて伴奏する。
バークレーのツァーラバッハ・ホールでの公演は12日から16日まで、公演はいずれも満席だった。一部の観客の声を紹介したい。
地方放送局KGOラジオで30年以上の司会業をこなすジョン・ハミルトン氏は神韻を初鑑賞した。「ダンス、振り付け、背景どれも美しい。最も衝撃的だったのはスクリーン技術だ」同氏は、ダンサーの動きに合わせて変化する3Dの背景演出に驚嘆したという。
公式ホームページによると、神韻の舞台では古代王朝や神話、天上の世界を表現するため映像スクリーン技術を駆使する。ハミルトン氏は、中国数千年の文化を舞台芸術という手段で多くの人に伝える、という神韻のコンセプトにも支持を示した。
CBSラジオの上級幹部ロバート・ロッシ氏は夫婦で神韻を鑑賞した。「釘付けになりました。最高だった」と述べた。
ベイエリア・バレー専門学校でバレエ講師を務めるタターナ・マーティンさんは、難しい舞踊をこなすダンサーたちの技能に感銘を受けたという。「それぞれの動きの呼吸のタイミングも大変難しいのです。相当な鍛錬を積んでいるのでしょう」「神韻が舞踊で表現する世界は素晴らしいものです」と述べた。
地元放送局KRON-TVのディレクターのスティーブン・ポイトラス氏は、ダンサーの動きと見事に合致したデジタルスクリーンは芸術的な演出で、完成度が高いと語った。
「それぞれの時間にぴたりと正確に一致させる(ダンサーと背景)。いったいどうしたらそんな演出ができるのか。芸術家たちの演出はとても美しい」と述べた。
First Republic Private Wealth Managementの顧問マーガレット・ピラティーニ氏は愛息と神韻を鑑賞した。「劇のテーマは非常に文化的なもので、多くの事を学べます。ただダンスパフォーマンスを見るだけではなく、文化歴史を学ぶことができるのです。鑑賞の価値は高いものです」と述べた。
米国中央政府カンサス事務局元マネージャーだったカレン・コスチネン氏は「驚嘆させられる舞台です。最初から最後まで、素晴らしかった」と語った。
(編集・甲斐天海)
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