イラン、米制裁で石油収入1.1兆円喪失=米国務省高官

[ヒューストン 13日 ロイター] – 米国務省のイラン特別代表、ブライアン・フック氏は13日、米国が昨年11月に対イラン制裁を再開して以来、同国の収入が100億ドル(1兆1150憶円)失われたとの見方を示した。米テキサス州ヒューストンで開かれたエネルギー業界の年次会合「CERAウィーク」で発言した。

フック氏は、米国の石油生産量が過去最大に達したことなどから、国際石油市場が供給過多となっていると説明。こうした状況を背景に、米国はイランの原油輸出をゼロにする計画を加速していると述べた。

同氏は「石油市場で供給が多ければゼロへの道を加速できる」とした上で、さまざまな要因により石油市場の安定が脅かされる可能性も承知しているとした。

また、米国は制裁の影響を把握するために世界の石油供給を観察しているとし、自身が過去1年間に何度かサウジアラビアのファリハ・エネルギー産業鉱物資源相に会ったことを明らかにした。

トランプ大統領の狙いについては、イランに「最大限の経済的圧力」をかけることだが、「石油市場にショックを与えるのは望んでおらず、供給豊富で安定した石油市場を維持することが望みだ」と説明した。

対ベネズエラ制裁については、外交、経済面での圧力が同国の石油産業に影響を及ぼしているとの認識を示した。

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