スーダン、軍主導の暫定政権がデモ隊との合意破棄

[ハルツーム 4日 ロイター] – 軍政下のスーダンで4日、暫定政権はデモ隊や野党勢力とこれまで交わした民政移管を巡る全ての合意を破棄すると表明した。総選挙を9カ月以内に実施する考えも示した。

デモ隊側はこれまで民政移管まで長い移行期間を設け、民主化勢力が主導して選挙の態勢を整えることを要求していた。ただ、デモ隊の連合組織と野党との協議は、移行期間中に誰が暫定政権を率いるかについて意見が対立し、停滞していた。

軍主導の暫定政権のトップ、ブルハン陸軍中将は4日のテレビ演説で、最終合意に達しなかった責任は野党連合にもあると主張。選挙は国際的な監督の下で開催すると述べた。

「合法性や国民の負託を得るには投票しかない」と強調。また、選挙実施までの期間に国を運営するため、近く政府を樹立すると表明した。

暫定政権には国内外から民政移管への圧力がかかっていた。

野党と協力関係にある医師グループによると、3日には首都ハルツームにある国防省の建物の周辺で治安部隊がデモ隊キャンプの強制排除に乗り出し、少なくとも35人が死亡。

スーダンは食品価格が上昇し、現金が不足する国内情勢に国民の不満が募るなか、反政府デモが昨年末から続いており、30年政権を維持したバシル大統領が軍部のクーデターで失脚している。

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