テスラやGM、中国製部品の関税免除を米政府が却下

[ワシントン 13日 ロイター] – トランプ米政権が、テスラ<TSLA.O>やゼネラル・モーターズ(GM)<GM.N>、日産自動車<7201.T>などが求めていた中国製部品への関税免除を却下し、中国技術の利用を阻止する取り組みを拡大させていることが分かった。

米政府は昨年、中国からの輸入品500億ドル相当に25%の関税を適用したが、米通商代表部(USTR)は企業に適用除外の申請を認めた。

政府の文書によると、USTRは5月29日付の書簡で、テスラの量産車「モデル3」の車載コンピューターとセンタースクリーンに関する免除申請を退け、いずれも中国政府の製造業振興策「中国製造2025」やその他の産業政策に「戦略的重要性を持つ製品」だと指摘した。

GMもハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)で使用する中国製部品などについて免除を申請したが、USTRは50件以上を却下した。GMは申請文書で、一部の部品は中国国外では入手できないか、もしくは他国への生産移管は非常に高いコストがかかると主張した。

USTRは、ウーバー・テクノロジーズ<UBER.N>が求めた中国製電動自転車に関する関税免除の申請も退けた。

USTRはこのほか、日産が提出した数十件の申請や、フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)<FCHA.MI>による約20件の申請も却下。FCAは申請文書の中で、関税が免除されなければ「利益率の低下や顧客へのコスト転嫁」につながると警告した。

これまでに1万3000件の免除申請のうち7000件以上が却下されており、ハイテク産業の発展に向けた中国の取り組みを阻止しようとするトランプ政権の組織的な取り組みを浮き彫りにしている。米政府は中国のハイテク産業について、米国の知的財産権の窃盗や強制移転の恩恵を受けていると主張している。

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