3歳幼女が撃たれて死亡、フィリピン麻薬戦争で新たな犠牲者

[6日 ロイター] – ドゥテルテ大統領が主導するフィリピンの麻薬戦争で、また1人新たな犠牲者が出た。

マイカ・ウルピナちゃん、わずか3歳。1週間前、警察はマイカちゃんの父親に麻薬密売の疑いがあるとして自宅を急襲した。その際に撃たれて亡くなった。警察は父親が娘を盾にしたと非難した。

「発砲の基準だって― あるに決まっているだろう」

麻薬戦争開始以来、国家警察長官としてドゥテルテ大統領を支え、現在は上院議員に転身したロナルド・デラロサ氏は以下のように述べ、警察の対応を擁護した。「まず巻き添えが出ないように安全を確保することが先決だ。だが言ったように、完璧ということはありえない。」

その上でこう続けた。「子供を撃ちたいと思う警察官がいると思うかね。いるはずがない。彼らも子を持つ親だからだ。だが不幸な事態が起きてしまった。」

だが4日行われたマイカちゃんの葬儀で母親は、警察の説明はウソだと主張した。母親によると、自宅が警察の急襲を受けた際、家族は全員就寝中で、父親は一切抵抗しなかったと話す。また自身にも身の危険を感じるという。

「戦いたいけれど、相手がわからないから少し怖い」と母親。「どうやって戦えばいいのか自問している。危険が及ぶかもしれないから、子供たちから離れなければならないかもしれない。」

20以上の国々が国連に対して、フィリピンの麻薬戦争に対する調査をするよう申し入れている。また国連人権委員会に対し問題への対応が要請された。

フィリピンの警察は、これまでに5000人以上の容疑者を殺害したと公表。これらの容疑者は武装しており、逮捕に抵抗したためだと説明している。

だが活動家らは、実際にはこれより多い約2万7000人が殺害されたと指摘している。

*チャンネルを追加して再送します。

関連記事
新しく就任した米軍のインド太平洋軍司令官、パパロ上将は5月3日、ハワイで開催された司令官交代式において、中共によるインド太平洋地域への侵略と影響力の拡大を「違法であり、脅迫や挑発、欺瞞を伴う行為」と指摘した。
5月2日に開催された、米連邦議会上院軍事委員会の公聴会では、「世界の脅威」について議論され、ヘインズ総監は中共とロシアの秘密協力が政治、経済、軍事、技術の各分野に及び、特に台湾問題にも大きな影響を与えていると述べ。
ロシア当局は中国共産党と歩みを揃え、自国内で信仰への弾圧を強めている。モスクワ市トゥシンスキー地区裁判所は4日、法輪功学習者であるナタリヤ・ミネンコワ氏(46)について、2カ月間の拘留を命じた。
5月3日早朝、ロシア警察による法輪功学習者の家宅捜索が5件あった。「望ましくない組織」のために活動した疑惑で、4名が拘束された。ロシアの主要メディアが報じたが、法輪功に関して、中国共産党による誤った情報をそのまま流している。
フランスで、中国共産党の海外警察組織が反体制者を中国へ強制送還しようとする事件が発生した。 駐仏中国大使館の職 […]