掘り返した棺は「空っぽ」、バチカン少女失踪事件の深まる謎

[11日 ロイター] – 1983年にローマで発生したエマヌエラ・オルランディさん(当時15)の失踪事件に関連して、バチカン当局は19世紀の王女2人が埋葬されている墓を掘り返した。ところが棺の中は空っぽで、エマヌエラさん失踪の手がかりだけでなく王女の遺骨も見つからなかった。36年前に発生した少女失踪事件の謎は一層深まった。 

エマヌエラさん失踪事件は、発生当時から様々な憶測を招いていた。バチカン市職員の娘だったエマヌエラさんは、音楽のレッスンに出かけたまま帰宅しなかった。

様々な説が唱えられたが、どれも決定打にかけていた。2012年にも捜査の一環で、ギャング構成員の墓が掘り返されたが、何も見つからなかった。

昨年ローマにあるバチカン大使館の敷地内で人骨が発見され、エマヌエラさんの遺骨ではとメディアは色めき立ったが、DNA鑑定の結果、無関係とわかった。

バチカン当局の捜査がどのようにして、今回掘り返された19世紀の王女の墓に行き着いたのかは明らかになっていない。

だが家族によるとバチカン内部から送られたとみられる匿名の手紙が寄せられ、王女の墓を調べるよう記されていたという。

結局、手がかりは得られなかったものの、エマヌエラさんの家族はバチカンが墓の調査に応じたことを評価した。

「バチカンは今回初めて、最終的な責任が内部にある可能性を認めた」と、エマヌエラさんのきょうだい、ピエトロ・オルランディさんは述べた。「責任の所在が内部にある可能性を認めたからこそ、墓を掘り返したのだろう。数日前までバチカンは一切の責任を認めようとしなかった。」

事件当時、警察の捜査もバチカンが関与していた可能性を排除しなかった。その一方で、人身売買組織がエマヌエラさんを拉致した可能性も示唆していた。

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