トランプ大統領、民主党に新NAFTA批准阻止しないよう訴え

[ワシントン 15日 ロイター] – トランプ米大統領は15日、民主党に対し、北米自由貿易協定(NAFTA)に代わる新協定「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」の批准を「政治的な理由」で阻止しないよう訴えた。議会筋によると、ライトハイザー通商代表部(USTR)代表はこの問題で今週も民主党議員らと協議を開く。

カドロー米国家経済会議(NEC)委員長はFOXビジネス・ネットワークに対し「議会を通過する見込みは極めて高いと楽観している」と表明。

下院で多数派を占める民主党はUSMCAの環境、労働、医薬品に関する規定を巡る懸念が解消されるまでは通過を阻止する構えだが、カドロー氏は意見対立の解消に向けてペロシ下院議長の「協力と調整力」があることを楽観視する理由に挙げた。

また、USMCAは米経済成長率を約0.5%ポイント押し上げ、数十万の新規雇用を創出し、最大1000億ドルの新たな対米投資につながると強調した。

議会筋によると、ライトハイザー氏は民主党議員らとのUSMCAを巡る協議で環境問題を中心に取り上げる見通し。USTRは今週の会合についてコメントしなかった。

下院歳入委員会のニール委員長(民主党)は前週行われたライトハイザー代表との協議では率直で建設的な議論をし、成果があったと述べた。

トランプ大統領はホワイトハウスでのイベントでUSMCAは超党派の支持を得ているとして、民主党は政治的な理由で議会通過を阻止すべきではないと訴えた。また、議会で批准されなければ、「さらに良い計画」があると言明したが、詳細には踏み込まなかった。

USTRはどのような代替計画が想定されるのかについてコメントしなかった。

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