静かな卒業式 自閉症のクラスメイトに音なき喝采

ジャック・ヒギンズは、高校の卒業式の場で、耳に手をあててステージに向かって歩いていました。彼は、拍手喝采と祝辞から自分をシャットアウトしようとしていましたが、そこは実際、音のない世界でした。

ジャックは、自身が通っているニューヨークのカーメル高校でよく知られた存在です。彼は重度の自閉症で、音に対してとても敏感です。8年間をかけて高校のプログラムで知覚、学習、行動などの訓練を受けて、6月20日に卒業する予定でいました。

両親のバーバラとパットは、ジャックが卒業式に出席する姿を見たくて、担任に相談しましたが、大勢の人たちが集う講堂で長時間座り続けることがジャックにとって大変な負担になることが懸念されました。カーメル高校校長のルー・リオロは、「カーメル高校にはすべての学内施設の入り口に「生徒たちにベストな選択を」と謳った旗を掲げています。古臭い一方で理にかなった言葉です。しかし、今回の卒業式のようなケースでは、何がベストなのでしょう?」とEメールに綴っています。

▶ 続きを読む
関連記事
抜け毛や白髪は年齢だけの問題ではないかもしれません。中医学では、髪の状態は「腎のエネルギー」と深く関係すると考えられています。下半身の簡単なストレッチが、髪の健康を支えるヒントになる可能性も。
髪は見た目以上に多くを語ります。ストレスや栄養状態、環境曝露まで記録する“健康の履歴書”としての可能性と限界を、最新研究と専門家の視点から読み解く注目記事です。
「少量なら大丈夫」は本当?240万人を分析した最新研究が、わずかな飲酒でも認知症リスクが高まる可能性を示唆。脳の健康とお酒の付き合い方を見直すきっかけになる一記事です。
「忙しい=充実」と思っていませんか。最新の研究と実体験から、過度な忙しさが心身や人間関係に及ぼす見えない代償を解説。立ち止まることの本当の価値を考えさせられる一編です。
透析は命を救う治療だが、腎臓が本来持つ「回復力」を見えにくくしてしまうこともある。必要な時だけ透析を行う新たな治療法で、回復率が高まったという研究と、透析を離脱できた女性の実体験。