「醜い」顔で生まれた赤ちゃん、44年後に人の心を動かす演説家に
子供が生まれた日のことは永遠に記憶に刻まれる。最初に見た子供の愛らしい顔は決して忘れられることができない。しかし、もしその子供の顔が大きく変形していたとしたらどうだろうか?
「醜い」顔と変形した足を持って生まれた男性の心温まる話を紹介する。先天的障害にもかかわらず、彼は勇敢に自分の人生を歩んだ。
ロバート・ホーグは現在46歳である。彼が生まれた時代には、出生前に胎児の顔を見られる画像技術はなく、たとえ身体的障害を有していたとしても、生まれるまで分からない。まさにロバートはその例だった。
ロバートの母メアリーは、5番目の子供であるロバートを一目見た際、ショックを受け、家に連れ帰るのさえ拒否した。
メアリーは姉妹に「ロバートがとても醜い」と告白した。多くの人が自身の子供をそのように言うことを非難したが、出産の疲れだろうと好意的にとらえられた。
家族はもちろんロバートを家に連れ帰った。ロバートは出生後何度か手術を受け、その中にはテニスボールほどになった顔の腫瘍の除去手術も含まれた。また義足を付けるため両足を切断した。
ロバートはいつも「何故鼻がつぶれているのか?」など、自分の外観について質問してくる子供たちに対応し、「生まれつきだ」とシンプルかつ堂々と答えた。これで10回の内9回は、それ以上尋ねられることはなかった。
過去の手術痕を隠すための手術を受ける機会もあったが、14歳の時、受けないことを決めた。目を少し近づけるため、失明するという副作用が懸念されたためだ。
人生で24回も手術を受けたが、これ以上受けないことにした。ありのままの自分を受け入れた。
ロバートは自分の外観を悲観しなかった。30歳で結婚し、2人の娘の父親となった。
現在は作家、そして人の心を動かす演説家として活動している。また元クイーンズランド州首相と副首相の政治顧問も務めた。
ロバートはこれまでの人生をまとめた本「醜い」を2013年にリリースした。
ロバートは、外見に関係なく、すべての人々が快適に過ごせる環境を子供たちに残したいと望んでいる。
「子供に色々な種類の人が世の中にはおり、美しも醜くもあることを伝える必要がある。美しい子、醜い子、かしこい子、にきびだらけの子などさまざまだ。子供たちは、人の特徴は1つではないことを理解する必要がある。」
(大紀元日本ウェブ編集部)