葬儀の車列に敬意を・・・ある男性の行動が呼んだ感動

人と人のつながりが希薄になってきた現代社会。そんな中、見ず知らずの人の思いがけない行動が涙を誘いました。

アメリカ・ミシガン州に住むシェルビーさんの祖父フィリップさんはベトナム戦争にも行った退役軍人。誰からも愛される自慢のおじいさんでした。がんを患い長年病気と闘っていましたが、2017年11月、遂にこの世を去ってしまいました。

フィリップさんの葬儀にはたくさんの人が集まりました。アメリカでは葬儀の行われる教会から埋葬される墓地へ葬列を作って車で移動するのが一般的で、フィリップさんの葬列は車30台にも及びました。

©Facebook | Garrick Dooley

移動ルートに葬列優先の特別車線はなく、多くの車は路肩に車を止めて道を譲ってくれましたが、中にはスピードを上げて追い越していく車もありました。葬列の車を追い越すのはマナーが悪いとされ、一昔前では考えられないことでした。

そんな中シェルビーさんがふと車外に目をやると、見ず知らずの男性が道端に車を止め直立不動の姿勢で立っていることに気が付きました。その男性は葬列の全車両が通り過ぎるまできちんとした姿勢で頭を下げ続け、何の関わりもない祖父に黙とうを捧げていました。

祖父のことなど知らないであろう人が、最高の敬意を示してくれているなんて・・・この男性の思いがけない行動に、シェルビーさんと姉のコートニーさんの目からは涙がとめどなく溢れてきました。

©Facebook | Garrick Dooley

シェルビーさんのいとこのギャリックさんもこの男性の行動に感動し、写真とコメントをフェイスブックに投稿しました。「この写真は多くのことを物語っているんだ。他人のことを構わなくなった現代社会で、こんなに感動的な光景を目の当たりにするなんて思いもしなかったよ。祖父に黙とうを捧げてくれたこの男性に心から有難うと言いたいんだ。彼のこの行動が、祖父の死に落ち込んでいた俺たち家族に元気を与えてくれたからね。」

シェルビーさん達家族はこの男性を見つけ出したいと願っています。「まずは感謝を述べたいわ。そして夕食に招待してデザートにはアイスクリームをご馳走してあげたいの。祖父ならきっとそうしているから」とシェルビーさんは語っています。

自分の都合ばかり優先しがちな気ぜわしい日常。それに流されず、他人を思いやる心の余裕を忘れないようにしたいものですね。

(大紀元日本ウェブ編集部)