米エネルギー長官、戦略石油備蓄放出の判断で「様子見」

[ウィーン 17日 ロイター] – ペリー米エネルギー長官は17日、石油施設への攻撃でサウジアラビアの石油生産が大幅に減少する事態となったことについて、戦略石油備蓄を放出するかどうかは、様子見の段階にあると説明した。

14日にサウジアラビアの2カ所の石油施設が攻撃を受けた。トランプ米大統領は15日、必要に応じて米戦略石油備蓄を放出することを承認したと明らかにした。

米戦略石油備蓄は、約1カ月分の消費量に相当する規模を有する。今のところ、放出はされていない。

ペリー長官は記者団に「エネルギー市場について、不足に対応するため必要なら戦略石油備蓄を放出するよう、大統領から指示された」としたうえで「供給データをみて、市場への供給はなお十分だと確信している」と述べた。

戦略石油備蓄を放出しない可能性はあるのか、という質問に「その通り。『必要なら』というのは非常に柔軟な用語だ」と答えた。

今回の攻撃で、世界の原油生産の約5%が供給できない事態となった。当初、数週間とみられていた生産正常化に要する期間は、数カ月との関係筋情報もある。

ペリー長官は「われわれは、情報源が明らかな報告で、修復に2─3週間と聞いている。別の情報が入ってくるまで、サウジ関係者に問い合わせることをお勧めする」と語った。

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