米大統領弾劾調査、新NAFTA批准手続き頓挫も=トランプ氏

[ワシントン/メキシコ市 25日 ロイター] – トランプ米大統領は25日、大統領弾劾調査が開始されたことで、北米自由貿易協定(NAFTA)に代わる新たな貿易協定「米・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」の議会批准手続きに狂いが生じる恐れがあると語った。

トランプ大統領は記者団に対し、ペロシ下院議長が時間を無駄にしているとし、「ペロシ氏に時間があると思わない」と述べた。さらに、銃規制強化など、いかなる問題にも「議会は対処する時間がないだろう」と述べた。

ペロシ下院議長は前日、トランプ大統領の弾劾に向けた正式調査を開始すると発表。トランプ大統領が来年の大統領選で野党・民主党の有力候補と目されるバイデン前副大統領に打撃を与える調査を行うようウクライナ大統領に圧力をかけたとの疑惑を受けた動き。

ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表は、USMCAが議会で批准されることに自信を表明した上で、「批准されなければ、米経済に危機的な影響が及ぶだろう」と述べた。

メキシコのロペスオブラドール大統領は記者団に対し、USMCA批准を来年の米大統領選直前まで放置せず、迅速に批准するよう米議会に要請。「迅速に解決されることが望ましい。3国すべての利益となる」と述べた。

カナダのトルドー首相も「USMCA批准を確実にすることが引き続きわれわれの焦点だ」とした。

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