ロシア疑惑発端巡る米調査への協力、豪国益にかなう=ペイン外相

[シドニー 2日 ロイター] – 2016年米大統領選へのロシア介入疑惑の発端を巡りトランプ政権が実施している調査で、オーストラリアが米国の協力要請に応じたことを巡り、ペイン豪外相は2日、国益にかなう対応だと説明した。

米紙ニューヨーク・タイムズは30日、トランプ大統領がモリソン首相に対し、ロシア疑惑が浮上したきっかけを巡る調査で協力を求めたと報道。モリソン首相の報道官は1日、首相が要請に応じたことを明らかにし、野党・労働党から批判が上がった。[nL3N26M03O]

ペイン外相は公共放送のオーストラリア放送協会(ABC)に対し「政府はオーストラリアの国益のために働いており、最も緊密で重要な同盟国と協力している」と述べた。

また「可能な部分で協力するとともに、協力が適切であるようにする必要がある。政府はまさにそうした対応をとっている」と説明した。

ロシア疑惑捜査は、ダウナー元豪外相の報告がきっかけの1つとなった。

トランプ陣営幹部だったジョージ・パパドプロス氏は2016年、大統領選の対立候補だったヒラリー・クリントン氏に打撃を及ぼす情報をロシアが握っていると、ダウナー氏に漏らしたとされている。

ダウナー氏はパパドプロス氏との会話の内容を米連邦捜査局(FBI)に報告したとされる。

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