写真は中国広西省石門湖で建設されたガラス張りの橋。2018年に撮影されたもの。(AFP/Getty Images)

世界最長のガラス吊り橋、破損で十数人負傷=中国江蘇省

「世界最長」とされる、江蘇省のガラスのつり橋で10月1日、破損のため、観光客十数人が負傷した。米政府系メディア、ラジオ・フリー・アジア(RFA)が2日報じた。中国は祝賀ムード一色の建国記念日であるため、当局は情報を封鎖したという。

同省江陰市華西村に設置された同橋は全長518メートルで、全長388メートルのガラスのスベリ台も併設されている。

同記事は、ネットユーザーの書き込みの情報として、つり橋が何らかの原因で破損したため、ガラスの破片で十数人の観光客が負傷したと伝えた。なかに手首に重傷を負った人もいるという。

現地住民の話によると、事件当日が中国建国70周年のため、華西村は営業を停止したうえ、職員に箝口令を敷いた。

RFAの記者が同村に電話取材したところ、台風で営業中止したと職員は返答した。事故発生の情報があったと記者が言及すると、職員はようやく事実だと認めた。

江陰市政府応急管理局の局長はRFAの記者に、この事故で十数人の負傷者が出たと答えた。

近年、中国ではガラスのつり橋が流行し、各地が競って建設している。断崖絶壁の谷に掛けられたガラスの橋から、下が透けて見えるなど、スリル感満点で人気を呼んでいる。しかし、一斉に殺到する観光客の人数の多さや、ガラスにヒビが入る、割れるなど、問題も多発している。

2015年にオープンした河南省の雲台山国立公園の地上1080メートルのガラス橋は、開業2週間後にヒビが入った。運営会社は「問題ない」としている。

(翻訳編集・李沐恩)

 

関連記事
「孔子学院?新華社?こんなものはもう退屈だろう。中国が本当に世界的なソフトパワー拡大には、モバイルゲームに焦点を当てるべきだ」中国国内メディアは最近、100億米ドル規模に達している中国ゲームの影響力の高まりに自信を見せている。当局は、ゲームコンテンツを通じて中国文化の浸透工作や、親共産主義人物の人気獲得を促進したりしている。
日本料理の「五味五色」が生む健康の秘密。陰陽五行に基づく養生観が、日本人の長寿とバランスの取れた食文化を支えています。
2023年5月25日に掲載した記事を再掲載 若者を中心に検挙者数が急増する「大麻」(マリファナ)。近日、カナダ […]
中国共産党が7月に反スパイ法を改正し、邦人の拘束が相次ぐなか、外務省が発表する渡航危険レベルは「ゼロ」のままだ。外交関係者は邦人の安全をどのように見ているのか。長年中国に携わってきたベテランの元外交官から話を伺った。
日中戦争の勝利は中華民国の歴史的功績であるが、これは連合国の支援を受けた辛勝であった。中華民国は単独で日本に勝利したのではなく、第二次世界大戦における連合国の一員として戦ったのである。このため、ソ連は中国で大きな利益を得、中共を支援して成長させた。これが1949年の中共建国の基礎となった。