妊娠23週目にして二分脊椎を発見、そして手術へ
トゥリンクル夫妻(妻のジェシカと夫のスペンサー)の赤ちゃんのパーカーは、母親のお腹の中にいる時に二分脊椎という異常があると診断されました。
2018年11月、定期健診でいつものように病院を訪れた妊娠23週目のジェシカは、医者に別室に呼ばれ、パーカーの嚢が脊椎の中で大きくなってしまっているという説明を受けました。赤ちゃんは問題もなく順調に成長していると安心していた矢先のできごとでした。死産、流産、脳死…など色々な可能性があるという医師の言葉に、ジェシカは怯えました。さらに医者からは、無事産まれてもパーカーは歩けないので車いすの生活が考えられるとも言われました。
精密検査を受け、パーカーが脊髄髄膜瘤二分脊椎であるということが分かりました。脊髄の一部が飛び出てしまっているのです。子宮にいる胎児に手術を施す必要があったのですが、ジェシカは藁にもすがる思いで、すぐにその難しい手術をすることを決断しました。何とかして可愛い我が子の命を守りたい一心でした。
そして妊娠25週目で手術が行われました。13人の医者や看護師が手術に臨みました。この手術はフロリダでは、4例目という難しい手術です。困難を極める手術は無事成功しました。母子ともに順調に回復し、見事2019年の2月パーカーは無事、産まれました。そして、2日後にめでたく退院しました。
家族はパーカーを心の底から愛しています。「パーカーは私の一部です。もちろん娘もそうです。みんなに、パーカーが病気に負けずに頑張っていることを見てもらいたいと思っていますし、障害があっても特別なことは全くないということをみんなに知ってもらいたいと思っています。自分で歩いたり走ったりできる子供もいれば、車いすを移動手段として使っている子供もいます。最近の車椅子はおしゃれでかっこいいんですよ」とジェシカは嬉しそうに話してくれました。
毎日慌ただしく過ぎていきますが、それでも毎日が楽しくジェシカは充実した日々を過ごしています。ジェシカは二分脊椎の子供たちの会を立ち上げました。
「本では、筋肉は動かないと書いてあったのに、パーカーは筋肉を動かしていたんです。おもちゃでも遊ぶし、声を出して笑うし、小さなことにも気が付いたりして、娘が6カ月の頃と全く同じです」と家族は8カ月になったパーカーの成長を嬉しく見守っています。
今は特にこれ以上手術も必要ないですが、歩くようになったら歩行器や杖などが必要になってくるそうです。「パーカーがもっと大きくなったら、彼のやりたいことを応援して、他の子との違いは弱みではなく強みだということを教えたいと思っています。そして、自分がどれだけ愛されているか、そして家族はいつでも君の見方だよ、ということを常に教えてあげたいですね」とジェシカは話してくれました。
(大紀元日本ウェブ編集部)