ボリビア情勢、制御不能となる恐れ 国連が警告

[ラパス 16日 ロイター] – 国連は16日、ボリビアにおける暴力が「制御不能」となる可能性があると警告した。亡命したモラレス前大統領支持派と治安部隊が衝突して9人が死亡した事態に懸念を表明した。

モラレス氏は10日、10月20日の選挙における不正疑惑から警察と軍の圧力を受けて辞任。2日後、メキシコに亡命している。

モラレス氏は自らが追放されたことについて右翼による「クーデター」と主張。ツイッターで、「クーデターを起こした人々は、民主主義を求めたという理由で先住民らを虐殺している」と投稿した。

一方、暫定大統領就任を宣言したアニェス上院副議長は、モラレス氏が海外から暴力を煽動していると非難し、選挙の実施と反対勢力との協議を望むとしている。

バチェレ国連人権高等弁務官は、暴力の悪化で民主化プロセスが失われる可能性があると警告。「ボリビア当局が人権を全面的に尊重して事に当たらなければ、同国の情勢は制御不能となる可能性があると懸念している」との声明を発表した。

ボリビアに先立ち、チリでは社会的格差への抗議行動が暴動に発展して少なくとも20人が死亡、エクアドル、ベネズエラ、アルゼンチンでも、ここ数カ月、広範囲なストや抗議行動、暴動が発生するなど、近隣諸国でも暴力が激化している。

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