StockSnap/Pixabay

Appleの生みの親、スティーブ・ジョブズが子供にiPadを使わせなかった理由

2010年、iPad発売発表で、スティーブ・ジョブズは「子供がアクセスできるテクノロジーの量を制限している」と公表し、ジャーナリストを驚かせたことがあった。

子供が、何の制限もなくテクノロジーにアクセスできる環境が、どのような影響を与えるのか。今日の社会的・技術的環境において「ローテクの親」として子供に接する、ということはどういう意味を持つのだろうか。

ニューヨーク・タイムズの記者ニック・ビルトンは、iPadの発表に対し「ジョブズさんのお子さんはiPadを楽しんでいますか?」と質問を投げかけると、「まだ子供に使わせたことはないよ」と想像とは違う答えに戸惑ったという。というのも、ビルトンはジョブズの家庭環境は、テクノロジーに囲まれたオタクの楽園のようだと想像していたからだ。

Jess Foami/Pixabay

さらに、ジョブズは「うちの家庭でiPadを使うことは禁止しているよ。子供が使うと、色々と問題が起こると思うんだ」と打ち明けており、多くの技術起業家たちも、同様の意見を持ちあわせていることが明らかになっている。

ここでいくつかの例を挙げてみると、WIREDマガジンの元編集者であり、3D Roboticsの現CEOであるクリス・アンダーソンは、5人の子供を持つ父親である。クリス自身も、育児や時間をタブレット上で管理している。そんなアンダーソン家のルールは「寝室でのスクリーン使用の禁止」と至ってシンプル。また、TwitterとMediumの創設者の1人であるエヴァン・ウィリアムズも、テクノロジーに対して慎重で、iPadを持たない代わりに数百冊の本を置いているんだとか。さらにTwitterのCEOであるディック・コストロは、共同スペースでのみ、子供達のガジェット使用を許可しているという。

Niek Verlaan/Pixabay

では、本当に子供とテクノロジーの関係は危険なものなのだろうか。

ワシントン大学のジョン・コンスタンチノ博士によると、新しいテクノロジーによって、情報やコミュニケーションへのアクセスが無限になると、暴力的、またはひきこもりがちな子供達に、悪い影響を与えやすいと主張している。

iPadという便利なガジェットを作り出したジョブズだが、彼と子供達との生活環境はそれとはかけ離れたものであったと、伝記作家ウォルター・イサクソンは語る。ジョブズは毎晩家族と夕食を取り、本や歴史、様々なことについて話し合っていたという。テクノロジーの最先端をゆく起業家が取り組んでいたローテク育児。みなさんも子供とテクノロジーのあり方について、一度検討してみてはいかがだろうか。

(大紀元日本ウェブ編集部)

関連記事
世界中の美しいカフェ10選を巡る旅へ。歴史と芸術、文化が交錯する特別な空間で、至福の一杯を味わいませんか?
吉祥寺マルイにて、台湾が誇る漢方食材や東洋の叡智を感じられる商品を販売します。さらに、台湾ならではの味を楽しめ […]
インドの若きモデルマネージャーが語る、ファッション業界で輝き続ける秘訣。「真・善・忍」の実践がもたらす内面の美と成功への道とは?
リンゴには健康をサポートする多彩な効能が詰まっています。日々の健康を手軽にサポートするリンゴの驚くべきパワーとは?美味しくて栄養満点、毎日の食事に取り入れたいリンゴの魅力をご紹介します。
日本料理の「五味五色」が生む健康の秘密。陰陽五行に基づく養生観が、日本人の長寿とバランスの取れた食文化を支えています。