ウクライナ東部紛争巡る4国会談、年内の完全停戦と捕虜交換で合意

[パリ 9日 ロイター] – ロシアのプーチン大統領とウクライナのゼレンスキー大統領は9日、パリで初会談し、ウクライナ東部で続く同国政府軍と親ロシア派武装勢力の紛争を巡り、年内の完全かつ包括的な停戦実施と互いの捕虜・拘束者の年内交換で合意した。

ただ、ウクライナ東部ドンバス地域の地位や、ドンバスとロシアとの国境の管理権をどちらが持つかなどの問題は今後協議する課題として残った。

会談はマクロン仏大統領とメルケル独首相が仲介者として立ち会うノルマンディー方式で行われた。プーチン、ゼレンスキー両氏はアイコンタクトを避け、握手も行わないなど冷めた雰囲気が漂った。

それでもなお、共同声明には捕虜の交換やドンバスでの停戦に関する2015年の「ミンスク合意」の履行徹底、停戦監視団の権限拡大を明記。「あらゆる停戦支援措置の実行を支えに、年内の完全かつ包括的な停戦実施を約束する」と表明した。

また、ドンバスでの選挙の実現に向けて今後4カ月間取り組むとの合意も交わされた。ただ、詳細は詰められておらず、マクロン氏は対立点が残っていると認めた。

マクロン氏は共同記者会見で「兵力の引き離しや捕虜の交換、停戦、政治的進展で前進があった」と述べた。

ゼレンスキー氏はまた、ロシア産天然ガスのウクライナ経由の輸送継続について合意の概要がまとまったと述べた。ただ、詳細には踏み込まなかった。

4カ国首脳は4カ月以内に再び協議する見通し。

ウクライナの東部紛争は2014年、親ロシアのヤヌコビッチ政権がデモの圧力を受けて退陣し、ロシアがクリミアを併合した直後に勃発した。

4カ国首脳による会談は2016年以来初めて行われた。

*内容を追加しました。

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