ブラジル中銀が利下げ、過去最低の4.5%に 打ち止めの可能性示す

[ブラジリア 11日 ロイター] – ブラジル中央銀行は11日、政策金利を50ベーシスポイント(bp)引き下げ、過去最低の4.50%にすることを決定した。同時に、金利水準が既に十分低く、景気が回復しつつある状況を踏まえ、今回をもって利下げを一時休止する可能性を示した。

決定は全会一致。利下げは4会合連続で、ロイターが調査した30人のエコノミスト全員が予想していた。

中銀は声明で、経済成長は第2・四半期以降加速していると指摘し、今後の決定は慎重に行う必要性があるとの認識を示した。過去数カ月の決定会合では将来の利下げの可能性を明示していたが、姿勢を変化させた。

「景気サイクルの現在の局面では金融政策の実施に慎重さが必要とされている」とした。

中銀は10月の決定会合後の声明で既に、将来的な利下げ休止を示唆していた。このため、これまでのロイター調査では回答者全員が向こう12カ月に政策金利が低下すると見込んでいたのに対し、最新の調査では、向こう12カ月の政策金利が下振れ方向にあると予想したのは回答者のちょうど半数にとどまった。

インフィニティ・アセット・マネジメントのチーフ・エコノミスト、ジェイソン・ビエイラ氏は「金利据え置きの確率が70%、引き下げの可能性は30%で、引き下げ幅は25bpとなるだろう。重要なことは、中銀が経済活動の加速と金融政策の効果が薄れていることを重視していることだ」と述べた。

バンコ・ファクターのチーフ・エコノミスト、ホセ・フランシスコ・ゴンカルベス氏は「様子見が正解。サイクルは終わったかと問われれば、答えはイエスだと思う」と述べた。

利下げ発表直後、S&Pはブラジルのソブリン格付け見通しを「中立」から「ポジティブ」に引き上げた。投資適格級の回復に向けた一歩となる。

*内容を追加しました。

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