米が非核化協議再開を打診、北朝鮮はけん制

[ワシントン/ソウル 12日 ロイター] – オブライエン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は、米政府が北朝鮮に協議再開を打診したことを明らかにした。米ニュースサイト、アクシオスが12日伝えた。一方、北朝鮮は、トランプ米大統領が韓国高官に託した金正恩朝鮮労働党委員長への誕生日メッセージを受け取ったことを確認したうえで、金委員長とトランプ大統領の個人的関係が、協議再開に結びつくわけではないとけん制した。

 

オブライエン氏はアクシオスとのインタビューで、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が、かねて警告していた「クリスマス・プレゼント」を実行していないのは「前向きな」兆候と指摘。

「われわれは北朝鮮にすでに接触し、われわれが昨年10月初めにストックホルムで行った協議を継続したい意向を伝えた」とし「それ(協議)を再び軌道に乗せたいという意向を、さまざまなルートを通じて打診してきている」と語った。

12日時点で、米国家安全保障会議(NSC)報道官のコメントは得られていない。

10日、ワシントン訪問を終えて帰国した韓国大統領府の鄭義溶(チョン・ウィヨン)国家安保室長は、トランプ大統領から金委員長への誕生日メッセージを託され、送ったと明らかにした。[nL4N29F24J]

トランプ大統領は、金委員長との良好な関係をテコに2018年、19年と非核化協議を推進したが、実務レベルでは溝が深く協議は停滞、北朝鮮の核軍事力への新たな懸念が浮上している。

 

<北朝鮮「首脳同士の関係と非核化交渉は別」とけん制>

 

北朝鮮の朝鮮中央通信(KCNA)は11日、金委員長へのトランプ大統領からの誕生日メッセージを受け取ったことを確認したうえで、米朝首脳の個人的な関係は非核化協議を再開するには不十分とする金桂冠外務省顧問の声明を報じた。

金顧問は声明で、金委員長は個人的にトランプ氏を好きかもしれないが、個人的感情を基に国を率いることはないと主張。

「金正恩委員長はトランプ氏に対し個人的に良い感情を持っているが、それは文字通り『個人的な』ものだ」と指摘し「われわれはこれまで米国に裏切られてきた。1年半あまりにわたり交渉に関わってきたが、われわれにとっては失われた時間だ」と述べた。

2019年2月のハノイ会談でトランプ大統領が提示した提案などについて協議するつもりはないとし、協議再開は米国の譲歩が条件だとした。

金顧問の声明について、韓国外国語大学のメイソン・リッチー教授は「外交の扉をこれまで以上に閉じるものではないが、米朝間で共有できる部分が乏しく、戦略上の関心が基本的に異なることを浮き彫りにしている」と指摘した。

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