北朝鮮の金正恩氏叔母、夫の処刑後6年ぶりに健在確認

[ソウル 26日 ロイター] – 北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の叔母で、2013年に反逆罪で処刑された張成沢氏の妻である金敬姫氏が、6年ぶりに公の場に姿を現した。国営メディアが26日、正恩氏のそばで旧正月を祝う記念公演を鑑賞する様子を伝えた。

敬姫氏は、正恩氏の父親の故金正日氏の妹に当たり、正恩氏体制始動後の最初の数年に主導的な役割を果たした。

当時、政権ナンバー2と目されていた張成沢氏が処刑された13年以降は公の場にほとんど姿を見せていなかった。

国営メディアによると、敬姫氏は正恩氏らとともに、平壌で行われた旧正月を祝う記念公演を鑑賞した。

米ワシントンのシンクタンク、スティムソン・センターの北朝鮮専門家、マイケル・マッデン氏は「北朝鮮のような政権で主要当局者が突如として姿を現すのは常に大きな重要性を持つ」と指摘した。

北朝鮮は非核化に向けた米国との協議が頓挫しているほか、国際的な制裁で経済が圧迫されており、正恩氏は外交や内政問題で難しいかじ取りを迫られている。

マッデン氏は「(敬姫氏が)公職を与えられていないとしても、このように個人的に姿を現すことは、甥への支持を公に示すことになる」と述べ、「金一族の結束を強く表している」との見方を示した。

韓国のソウルを拠点とする北朝鮮専門ニュースサイト、NKニュースのマネジングエディター、オリバー・ホットナム氏は「多くの北朝鮮専門家は、金敬姫氏が夫の死後に追放されたか、殺害されたとみていたため、約6年ぶりに金委員長のそばで姿が確認されたことは確かにサプライズだ」と語った。

また、国営メディアが政権ナンバー2とされる崔竜海氏の次に敬姫氏の名前を掲載したことに言及し、「委員長の隣に座っていることや、崔竜海氏の次に名前が挙げられていることを踏まえると、新たな地位を与えられ、経済や政治問題について委員長に助言している可能性がある」との見方を示した。

*専門家のコメントを追加しました

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