フィリピン、中国人への到着時ビザ発給停止 新型肺炎巡る懸念で

[マニラ 28日 ロイター] – フィリピン移民局は28日、中国湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスによる肺炎への感染を防ぐため、中国人を対象としたフィリピン到着時のビザ発給を停止した。

移民局トップは28日の声明で、「人の移動を遅らせ、新型コロナウイルスの侵入を防ぐため、予防的措置を講じる」と説明した。到着時ビザの発給再開時期には言及しなかった。

その上で、中国人のフィリピン入国を禁止する措置は取られていないと述べた。中国人が居住地にあるフィリピンの大使館や領事館でビザの申請を行うことは引き続き可能だ。

昨年12月のウイルス発生以来、フィリピンではまだ感染が確認されていないが、同国の衛生当局は28日、11人超に感染の疑いがあり、検査していると明らかにした。

中国本土以外では、日本やネパール、シンガポール、韓国、台湾、タイ、米国、ベトナムなどで感染が確認されている。

フィリピン到着時ビザは観光業の発展に向け、2017年から中国人に発行されてきた。投資家やビジネスマン、スポーツ選手、国際会議の代表団、団体旅行者などが対象。

昨年1─11月のフィリピンへの訪問者数は750万人で、国別では中国は22%を占め、第2位だった。

*内容を追加しました。

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