新型肺炎、米国で航空会社職員が中国便の運航停止要求

[シカゴ/パリ 31日 ロイター] – 中国湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスによる肺炎の感染が急速に広がる中、米国では航空会社の操縦士や客室乗務員が中国便の運航停止を要求しており、アメリカン航空<AAL.O>の操縦士は中国便の即時運航停止を求めて提訴した。

新型肺炎を巡っては、世界保健機関(WHO)が国際的な公衆衛生上の緊急事態を宣言。中国の感染者は1万人に迫り、死者は213人に達した。中国国外では18の国・地域で感染が確認されており、感染は主に航空旅客によって広がっているとみられる。

米国務省は中国への渡航警戒レベルを引き上げ、国民に中国に渡航しないよう勧告した。警戒レベルはイラクやアフガニスタンと同水準となった。

米国の航空会社は今週に入って中国便を減便しているが、事情に詳しい複数の関係者によると、国務省の勧告を受けて運航計画の見直しに動いているという。

ホワイトハウスが今後数日中に、中国便の禁止に踏み切る可能性もあるが、当局者らは、まだ決定は下されていないと強調している。

世界では中国便の運航を停止する航空会社が増えており、エールフランスKLM<AIRF.PA>、ブリティッシュ・エアウェイズ<ICAG.L>、ルフトハンザ<LHAG.DE>、ヴァージン・アトランティックなどが運航停止を決めている。

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