トランプ氏、4日に一般教書演説 再選にらみ経済面での成果強調

[ワシントン 31日 ロイター] – トランプ米大統領は4日、今後1年の施政方針を示す「一般教書演説」を上下両院合同会議で行う。上院ではウクライナ疑惑を巡り弾劾裁判が進められているが、トランプ氏は11月の大統領選での再選をにらみ、これまでの経済面での成果を強調するとみられる。

上院の弾劾裁判ではトランプ氏に無罪評決が下されることはほぼ確実となっている。

匿名のトランプ政権高官が明らかにしたところによると、トランプ氏は「Great American Comeback(偉大なる米国の再起)」というテーマを掲げ、幅広い課題について演説する。

自身の政策が国内のブルーカラー労働者や中間層を支援していると主張し、最近の中国との通商合意や北米自由貿易協定(NAFTA)に代わる新協定の締結も強調。米国の軍事力を称賛し、明るい米国の未来像を語る。

医療保険関連費用の削減も演説の重要な部分を占める見込み。2018年の中間選挙で野党民主党は、医療保険に関する政策に焦点を当てて選挙戦を戦い、下院で過半数を奪還した。

トランプ氏は、民主党候補指名を争うサンダース上院議員やウォーレン上院議員ら急進左派が提案する医療保険政策とは対照的な政策を打ち出すとみられる。

移民対策では、メキシコとの国境の壁建設における進展などを強調する。また、安全保障や外交上の問題についても話す予定という。

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