横浜港に停泊の客船、上陸は肺炎の潜伏期間を踏まえ判断=官房長官

[東京 4日 ロイター] – 菅義偉官房長官は4日午前の閣議後会見で、新型コロナウイルスによる肺炎の潜伏期間は10日間とした世界保健機関(WHO)の治験の結果を踏まえ、横浜港沖に停泊中のクルーズ船の乗客・乗員の上陸を認めるかなど検討をしていると述べた。

横浜・大黒ふ頭沖に停泊しているクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」から下船した男性から、肺炎感染が確認されている。菅官房長官は「男性が下船した1月25日から、WHOの治験で潜伏期間の10日間を経過しつつあることを参考としつつ、判断をする」とした。

船内では現在、乗客・乗員約3700人を対象とした大規模な検疫作業が続いており、官房長官によると、体調不良者の人数などは集計中という。

政府が現在2週間としている、中国・武漢市からの帰国者のホテルや公的施設の滞在期間、入国を拒否している外国人に対する基準についても、「WHOが示した見解を参考にし、さまざまな状況を踏まえ、検討中」として、10日に短縮する可能性を示唆した。

中国政府は、新型肺炎への対応に問題があったことを自ら認めたが、菅官房長官は、日本政府としては評価のコメントは控えるとした。その上で「現在、中国政府が懸命に努力しており、日本としても中国と緊密に協力して最優先で取り組む」との姿勢を示した。

また、近いうちに予定されている習近平国家主席の訪日には「影響があるとは聞いていない。予定通り、準備を粛々と進めていく」とした。

国内では中国人観光客の減少などインバウンド需要に影響が出ているが、「まず感染防止を第一に、その上で地域経済への影響について国土交通省を中心に、適切に対応していきたい」と述べた。

*内容を追加しました。

 

 

(中川泉 編集:田中志保)

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