独ハンブルク議会選、メルケル氏の党敗北へ 党内混乱など影響

[ベルリン 23日 ロイター] – ドイツ北部のハンブルク特別市(州に相当)で23日実施された議会選挙で、メルケル首相の国政与党、キリスト教民主同盟(CDU)が敗北する見通しとなった。東部州の首相選出で極右の支援を受けた候補を支持したことや、メルケル首相の後継者選びが振り出しに戻ったことなどが影響したとみられる。

暫定集計結果によると、CDUの得票は11.2%にとどまり、過去最悪の結果となっている。

メルケル政権の移民・難民政策に対する反発に乗じて票を伸ばしてきた極右「ドイツのための選択肢(AfD)」は5.3%を獲得し、州議会の議席獲得に必要な5%を辛うじてクリアする見通しだ。ドイツでは19日に西部ハーナウで、極右思想者とみられる容疑者による銃撃事件が起きたばかり。[nL4N2AK055][nL4N2AK5KB]

CDUと国政で連立を組む社会民主党(SPD)は暫定で39.1%の票を獲得。2015年の前回選挙を約6%ポイント下回っているが、州第1党の座を守る見通しだ。

緑の党は、地球温暖化を巡る懸念の高まりを背景に躍進。暫定の得票率は24.1%と、前回から2倍近くに上昇しており、第2党の座を守る見通しだ。SPDと緑の党は連立を維持する可能性が高い。

CDUは、メルケル首相の後継者として最有力候補だったクランプカレンバウアー党首が今月、2021年の選挙に出馬しない意向を明らかにし、首相後継選びが白紙に戻った。[nL4N2AA3UA]

CDUは今月初め、東部チューリンゲン州の首相選出でAfDの後押しを受けた候補者を支持して批判を浴び、クランプカレンバウアー氏の求心力低下が鮮明になった。

CDUは24日に指導部会議を開く予定で、クランプカレンバウアー氏は党首や首相後継候補に関する決定時期などを示す可能性がある。

 

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