中国の独立系石油精製業者、一部に対し銀行が融資凍結=関係筋

[シンガポール/香港 25日 ロイター] – 中国の独立系の石油精製業者の一部に対して、銀行が融資を停止している。石油精製業界でデフォルト(債務不履行)への懸念が高まっていることや、新型コロナウイルスの感染拡大で精製業者の売り上げが打撃を受けていることが背景。

精製業者や関係企業の幹部らによると、海外の大手銀行が少なくとも3社の独立系石油精製会社に対して総額6億ドルの融資を停止した。

シンガポールのDBSグループ・ホールディングス<DBSM.SI>、フランスのナティクシスとBNPパリバ<BNPP.PA>、オランダのING[INGA.AS]が山東省に拠点を置く石油精製業者に対するオープン勘定の信用供与を停止したという。独立系の石油精製業者は大半が山東省に拠点を置き、中国が輸入する石油の約20%を買い取っていると、これらの関係筋は話した。

山東省の石油精製会社の幹部は「我々の新たなオープン勘定の融資の申し込みはすべて凍結された。我々は毎月600万━800万バレルの石油を買っているため、こうした無担保の信用は極めて重要だ」と語った。

DBS、ナティクシスおよびINGはコメントを差し控えた。

BNPパリバは発表文書で「当行はこの困難な時期において中国の企業を支援しており、必要とされるところでは融資枠の拡大や返済期限の延長に応じている」と説明した。

融資を停止された精製業者3社合計の輸入割当枠は日量24万バレル(1200万トン)だという。融資の凍結によってこれらの企業の輸入が減り、業界でさらに融資凍結の動きが広がれば、すでに新型ウイルスの影響を受けて下げている石油価格<LCOc1><CLc1>がさらに打撃を受ける可能性がある。

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