米民主討論会、サンダース氏に批判集中 「共和に勝てない」

[チャールストン(米サウスカロライナ州) 25日 ロイター] – 米民主党は25日、大統領選の候補者絞り込みに向けて南部サウスカロライナ州で討論会を開いた。指名争いの先頭に立つサンダース上院議員に対し、経済政策などを巡って批判が集中し、本選で共和党に勝利できないとの声が相次いだ。

ブルームバーグ前ニューヨーク市長は、サンダース氏ではトランプ大統領に敗れると主張。サンダース氏が党の候補になれば、ホワイトハウスだけでなく議会下院や上院、一部の州議会も共和党に握られ、「大惨事」になると警告した。

ブティジェッジ前インディアナ州サウスベンド市長は、サンダース氏が国民皆保険など政策案の費用について一貫性のない数字を示していると批判。政策の可決にも懐疑的な見方を示し、結局はトランプ政権があと4年続くことになると訴えた。

サンダース氏は自身の政策の財源確保に自信を示し、自身が掲げる政策には国民の支持があると反論。世論調査を引き合いに出し、「全米での私の支持は最も高い」とし、全国規模の多くの調査でトランプ氏を上回る支持を得ているとも主張した。

サンダース氏は候補指名争いの序盤3戦で強い支持を集め、先頭に立った。今回の討論会は他の候補にとって、29日のサウスカロライナ州予備選や3月3日のスーパーチューズデーまでにサンダース氏の勢いを止める最後のチャンスとなった。

進歩派のウォーレン上院議員もサンダース氏批判を展開し、自身のほうが大統領にふさわしいと主張した。

クロブシャー上院議員は、サンダース氏もウォーレン氏も上院で指導力を発揮していないと批判し、行動力が肝心だと訴えた。

初参加となったネバダ州の討論会でパフォーマンスがさえなかったブルームバーグ氏は、今回はウォーレン氏の批判に反論するなど改善が見られた。

ロシアがサンダース陣営を支援しているとの米情報当局の分析を伝えた報道にも言及。ロシアはトランプ氏が大統領に再選されるべきと考えており、サンダース氏ならトランプ氏に負けるとの思惑からサンダース氏を支援しているとの見方を示した。

指名争いに残るためサウスカロライナ州で勝利する必要のあるバイデン前副大統領は、29日の予備選で首位に立つと言明した。サウスカロライナ州では民主党有権者の約6割を黒人が占めており、バイデン氏は黒人票獲得に期待を寄せている。

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