米、新型肺炎拡大阻止へ取り組み強化 検査キットを全米に

[ワシントン/ニューヨーク 27日 ロイター] – アザー米厚生長官は27日、新型コロナウイルス検査キットの配布を全米で拡充し、米国での感染拡大阻止に向けた取り組みを強化していると語った。

アザー長官は下院議会委員会の会合で、新型ウイルスの検査が可能な公衆衛生研究所は現時点で少なくとも40カ所となっており、この数字は早ければ28日までに倍増超となる可能性があると述べた。

また、週明け3月2日までに、米疾病対策センター(CDC)が新たに用意した検査キットを93の検査所に送付することが可能との見通しを示した。

週初時点では、新型ウイルスの検査が可能な州はカリフォルニア、イリノイ、ネブラスカ、ネバダ、テネシーの5州にとどまっており、一部の州・地方政府の保健当局者からは懸念の声が上がっていた。

トランプ政権はこれまでに、議会に新型ウイルス対策として25億ドル規模の予算措置を要請。民主党の上院トップ、シューマー院内総務は前日、これをはるかに上回る85億ドルを提案した。

共和党のマコネル上院院内総務は、向こう2週間以内に新型ウイルス対策予算案が策定され、上院本会議で審議を開始できることを期待していると述べた。

トランプ大統領は前日、新型ウイルスが米国人にもたらすリスクは「依然として非常に低い」との認識を示したが、一部の州・市当局は感染拡大の事態に備えている。

ニューヨーク州のデブラジオ市長は前日、必要に応じ最大1200床の病床を用意する計画を発表。さらに連邦政府に対し、30万枚のマスクを供給するよう要請した。同州では現時点で感染は確認されていない。

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