トランプ米大統領が演説へ、国内の新型コロナ感染者1000人突破

[ワシントン/シアトル 11日 ロイター] – トランプ米大統領は、11日午後9時(日本時間12日午前10時)から経済や医療の問題について演説すると発表した。

この日は米国内で新型コロナウイルス感染者が1000人の大台を超え、米国株式市場のダウ平均<.DJI>は2008年の金融危機以来初めてベア相場入りした。

トランプ氏はツイッターに「コロナウイルスで直面する問題に取り組むため、連邦政府の全ての権限を使う準備が完全に整っている!」と投稿した。

米国内ではコロラド州デンバーでドライブスルー方式のウイルス検査が導入されるなど検査体制が拡充されつつあり、新型コロナ感染者の確認が進むが、政府はまだ、大規模な封じ込め策を打ち出してない。トランプ氏はこれまで、新型コロナについて米国民へのリスクは低いとの見方を示してきた。

一方、世界各国が発表した景気刺激策は市場の動揺を沈静化するには至っておらず、11日の米国株式市場は大幅反落。トランプ政権による財政刺激策の詳細がまだ明らかになっていないことや、ホワイトハウスが新型コロナの省庁間会議を機密扱いに指定したため、内容が共有されず、対応の遅れを招いたとのロイター報道も嫌気された。

世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長はこの日、新型コロナ感染拡大がパンデミック(世界的な大流行)に相当すると表明した。

米国立衛生研究所(NIH)傘下の米国立アレルギー・感染症研究所のファウチ所長は議会公聴会で「肝心なのは、状況が今後悪化する見通しだということだ」と強調した。

*内容を追加しました。

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