韓国中銀が0.5%緊急利下げ、金利0.75%と過去最低 為替市場注視

[ソウル 16日 ロイター] – 韓国中銀は16日、政策金利の50ベーシスポイント(bp)引き下げを発表した。新型コロナウイルスによる経済・金融面での影響に対応するため、緊急会合での利下げに踏み切った。

前回の緊急利下げは、世界的な金融危機の打撃を受けた2008年10月に実施された。

広報担当者によると、政策金利<KROCRT=ECI>は1999年に現在の政策システムが導入されて以来最低の0.75%となった。中銀は昨年7月と10月に利下げを実施している。

韓国中銀はまた、中小企業向け貸し出し拡充に向けた低利融資プログラムの貸付金利も引き下げた。

中銀は政策発表後、「金融政策委員会は、金融市場のボラティリティ安定化と、経済成長やインフレへの影響を和らげるため、一段の金融緩和が必要と判断した」との声明を発表した。

李柱烈(イ・ジュヨル)総裁は会見で「詳細は控えるが実行可能なあらゆる政策手段を検討した。不確実性が高まる中で、為替市場やスワップ市場を注視していく」と表明。今後金利はどこまで低下する可能性があるかという質問には、世界中の金融政策状況にもよると述べた。

信栄証券の債券アナリスト、Cho Yong-gu氏は「中銀は利下げに向け持てる火力を使い切った格好で、追加利下げは当面ないと予想される」と指摘した。

*内容を追加しました。

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