米、エネルギー担当特別代表にコーツ氏 サウジに派遣へ=当局者

[ワシントン/リヤド 23日 ロイター] – トランプ米政権は、ブルイエット・エネルギー長官の上級顧問ビクトリア・コーツ氏を駐サウジアラビアのエネルギー担当特別代表に任命する。エネルギー省の当局者が23日、明らかにした。

原油相場の最近の急落が米経済の下押し圧力となり、米エネルギー会社に事業上のリスクをもたらす中、米政府は対応に苦慮している。

同当局者は、「コーツ氏はサウジに駐在し、地域における米エネルギー省の存在感強化を図る」と説明。「世界の石油市場にとって極めて重要な時期に任命されたが、以前から調整が進められていた」とした。

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、コーツ氏の着任日は不明となっている。同氏は2月に国家安全保障問題担当の大統領副補佐官を退任し、現職に就いた。

トランプ大統領は前週、「適切な時期」にサウジとロシアの石油価格戦争に介入すると表明。

新型コロナウイルスによる需要への影響や、サウジとロシアのシェア獲得競争を背景に、原油価格は過去2週間で2分の1以下の水準に下落している。

ブルイエット長官は23日、ブルームバーグTVに対し、トランプ政権は近く、エネルギー市場安定化に向けた外交努力を開始すると表明。

また、サウジと原油を巡り連携する可能性は、米政府が検討した「数多くの案」の1つだが、この問題に関しては何も決定されていないと述べた。

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