インド首相が貧困層に謝罪、「コロナ封鎖」策で深刻な被害

[ムンバイ 29日 ロイター] – インドのモディ首相は29日、新型コロナウイルス感染拡大抑制のためのロックダウン(封鎖)措置で経済的・人的被害が深刻化していることについて、国内の貧困層に謝罪した。同首相に対しては、ロックダウン実施前に充分な計画を立てなかったとして批判が高まっている。

首相は24日、21日間の予定で実施するロックダウン措置を発表したが、インドの数百万の貧困層を直撃する結果となった。飢餓に見舞われる人が多数出ているほか、失業した出稼ぎ労働者が都市を逃れ、数百キロを歩いて出身地への帰省を余儀なくされている。29日には、インドのツイッターで「#ModiMadeDisaster」(モディ首相が災害を起こした)のハッシュタグがトレンドのトップとなった。

首相は全国に向けたラジオ演説で、「まず、すべての地方住民に赦しを請いたい。貧しい国民はきっと、自分たちをこのような困難に追い込むとはどういう首相なのか、と思っていることだろう」と述べながらも、ほかに選択肢がなかったとして理解を求めた。

そのうえで、「これまでに取られてきた措置により、インドにはコロナへの勝利がもたらされる」と付け加えた。

29日時点で確認されている感染者は979人、死者は25人となっている。

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