他人の財を収め 処理せず 悪報に遭う
合肥に、許という人物がいた。彼は名門の望族出身で、一番上の兄は省の教育行政長官だった。
ある日、保等(科挙に推薦され、登用を待っている)の友人が二百両の金を調達し、彼を成績三等に抜擢するよう許に依頼した。
許は承諾し、お金を受け取った。しかし、彼は忙しさのためにその事を忘れ、力添えをしなかった。等級発表をみると、この知識人は成績六等にまで落ちてしまった。名利を失った友人は首を吊って死に、彼の夫人も悲しみのあまり、気がふさいで病死してしまった。
康熙庚午年、許自身が科挙の試験を受けるために試験場に入ると、なんと死んだはずの友人が号房(答案を作成する独房)の中に立っているのが見える。それを見て取り乱した許は、科挙用具の赤い紐を繋いで首にかけ、号房の入り口で首を吊ってしまったという。
号軍(試験場の警備員)に助けられ、意識を取り戻した許は、わけの分からないことをブツブツと呟いた。詳しく聞いてみると、むかし自分は他人の金銭を受け取ったが、力添えすることを忘れてしまったという。試験が終わり、許は自分の家に戻ったが、家の中でまた首を吊って死んでしまった。
清代の居士である周思仁は、「一本の紐は人を吊るし、死に至らしめることが出来る」と言った。人は因果応報の理を知り、己の言動に責任を持つべきである。
(作者・艾佚名/翻訳編集・市村了)
関連記事
年齢を重ねても、食事や目、骨のケアを通じて活力を維持する方法を紹介。脾胃を整えること、栄養バランスを保つことが、若々しさと健康を保つカギとなります。
冬の寒さ対策で暖房をつけっぱなしにするのはNG?電気代や健康への影響を避けるための専門家のアドバイスを紹介。乾燥やカビを防ぐ実践的な方法もご紹介します。
冬至にぴったりの腎ケアレシピを紹介!塩味と苦味で腎を整え、体を温める海鮮味噌スープ。寒さに負けない体作りをサポートする食材の魅力をぜひ試してみてください。
筋肉を動かすことが神経の回復を促進する可能性が!最新の研究で、運動が神経の成長に与える効果が明らかに。神経再生への新しいアプローチを知りましょう。
25日、日本を巡回公演中の神韻芸術団が、愛知県芸術劇場で昼と夜の2公演を行った。公演を鑑賞した、日本伝統和菓子の製造会社の社長は「米ブロードウェイでいろいろ見たが、今回が一番」と絶賛した。米国や欧州をはじめ世界各国で同時に巡回公演を行ない、一大センセーションを起こしており、全世界で賞賛する声が相次いでいる。