人体の中に、縦横無尽に走る「経絡」と呼ばれる気の通り道が張り巡らされていると考えられている。
経絡を循環する「気」が滞留したり、過不足が発生すると、病気になるといわれている。
「経絡」につていの記述は、すでに2000年前の書物である『黄帝内経』に詳しく書かれている。古代中国では、人体はひとつの小宇宙だと考えられており、従って、人間も大自然との調和を保つことが健康の秘訣であると信じられていた。古代中国の医学は、物理学、天文学、地理学、哲学などと深い関わりを持っている。
経絡は目に見えないことから、その存在の是非は、昔から議論されてきたが、近年では、西洋医学でもその存在が証明されている。
中国科学研究の科学者らは、経絡が線状のもので、中を光が通りやすいことを発見し、その光を伝導する能力は経絡ではない場所と比べて、2.5倍も強いことが分かった。
経絡の上には、「経穴(ツボ)」と呼ばれる重要なポイントがいくつもあり、その箇所は他の体表部位のそれより電気抵抗が低くなることが分かっている。経穴に「放射性同位元素」を注入すると、それは体内の経絡に沿って伝導される。
経絡研究の専門家・李定忠教授は、著書『経絡現象』の中で、診療された皮膚病患者のうち、305人の患者に経絡に沿って皮膚病変が現れていたと述べている。
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