日米など6カ国、台湾のWHA参加をWHOに要請
日米など6カ国政府はこのほど、世界保健機関(WHO)の年次総会である世界保健総会(WHA)に台湾の参加を求める共同書簡に署名し、WHOのテドロス事務局長に送付したことがわかった。米誌「フォーリン・ポリシー」が4月29日伝えた。
報道によると、外交筋とWHO内部会議資料によると、トランプ政権は同盟国の日、豪、英、仏、独とともに、WHOに対して、オブザーバーとして台湾のWHA参加を求めている。
WHAはWHOの最高意思決定機関で、毎年5月に開催される。馬英九政権の下、台湾と中国本土の関係が改善されたため、2009~16年まで、台湾は「中華台北」の名義でオブザーバーとしてWHAに参加した。2016年、反中国共産党の蔡英文政権が誕生し、中台関係が悪化した。中国当局の影響下にあるWHOは、2017年以降、台湾をWHOから排除した。
「フォーリン・ポリシー」は、人口2400万人の台湾が中共肺炎(新型コロナウイルス感染症)の感染拡大の早期抑止に成功したため、米国など各国では台湾のWHA参加を求める声が高まっているとした。
安倍晋三首相は4月28日、衆院予算委員会の2020年度補正予算案に関する質疑応答で、台湾のWHA参加について、テドロス事務局長に直接意見を伝えたとし、WHOについて「言うべきことがたくさんある」としたうえで、目下は「WHOの下に結束する必要がある」と述べた。
米トランプ政権は、中共肺炎をめぐってWHOの中国寄り姿勢を批判し、WHOへの資金拠出の停止を決定した。その一方で、米国は台湾との防疫協力を強化している。アレックス・アザー保健福祉長官は27日夜、台湾の陳時中・衛生福利部長(保健相)と電話会談をした。米側は、台湾のWHA参加やWHOにおける関与拡大を支持すると改めて示した。
(翻訳編集・張哲)