伝統文化:茶に道あり

中国伝統文化において、中国人は礼を重んじてきました。その中でも、茶で客をもてなすことは礼のひとつとして重要な位置を占め、宋の時代にはかなり流行しました。中国人にとって、飲茶は単なる客人への尊敬と歓迎を表すものにとどまらず、より深い思想と哲学を内包した「茶道」へとつながるのです。

 茶をたしなむ事を修道となし、道の思想を取り入れたのが「茶道」です。茶道には二つのものが含まれます。一つはお茶の品質や作り方の技術、道具、飲み方に関する規範が説かれ、二つ目は「道」の思想を取り入れた部分であり、飲茶を通して修身、情操を高めることが説かれています。茶をたてる、茶を賞する、茶を飲むという所作の中に、修身、情操、友誼、礼法、人生の味わい、道を悟ることなどが織り込まれ、精神的にも人格的にも善を究めて天人合一の境地を目指すことが理想とされました。

 中国茶文化の基礎を築き、後に「茶聖」と呼ばれた唐代の陸羽(りくう)は、儒、道、佛諸家の影響を受け、それらの思想を茶理の中に融合しました。陸羽の著作「茶経」には、

▶ 続きを読む
関連記事
SNSの利用を1日30分に減らすと、1週間で抑うつや不安、不眠が改善する可能性が研究で示唆。若者のメンタルヘルスとスクリーン習慣の関係を解説。
進行が速く「がんの王」とも呼ばれる小細胞肺がん。それでも転移を繰り返しながら長期生存した例があります。免疫療法や最新検査ctDNAの可能性、見逃せない症状と予防のポイントを医師が解説します。
「食物繊維を増やせば大丈夫」は本当?75件超の臨床試験から見えた、便秘改善に有望な食品とサプリとは。キウイやマグネシウム水など、根拠に基づく最新対策をわかりやすく解説します。
離婚率が高まる今こそ見直したい、古典が教える夫婦円満の知恵。「陰陽の調和」や「琴瑟相和す」に込められた意味をひもとき、現代の結婚生活に生かすヒントを探ります。
忘れっぽさは年齢のせいだけではないかもしれません。脳には「夜の清掃システム」があり、睡眠や食事、運動でその働きを高められる可能性があります。アルツハイマー予防につながる最新知見と具体策を解説します。