Silentpilot/Pixabay

<東西洋神話伝説 自殺の罪3> 中国の伝説 自殺者の恐ろしい境遇

生きる苦しみに絶えず自殺する人がいます。人は死んで本当に終わりなのでしょうか?東、西洋の伝説や古典では自殺について考え方が同じで、自殺した人は罪を償うために死後も生前の何倍も苦しむと見ています。

中国の『果報類編 』下卷にはこのような物語が書かれています。康熙7年5月、鎮江市に住んでいた張大が突然死に、冥府に行きました。閻魔王は張大を見ると、「間違って捕まってきた」と言いましたが、せっかくここに来たのだからこの世に言づけをしてくれと言いました。その後、冥府の使いは張大を連れて「枉死の城」を回りました。

「枉死の城」には多くの自殺者の魂がいました。その中には首吊りをして死んだ者や、喉を切って死んだ者、毒を飲んだり、川に飛び込んで死んだ者など様々です。彼らは毎日、定時になると自殺した時と同じ方法で自殺を行い、当時と同じ苦しみを味わいます。彼らは「私たちは死んだらそれで終わると思ったが、それは大間違いだった。死んでからこんなに苦しむと知っていたら、自殺なんて絶対にしないのに」と後悔していました。

張大は冥府の使いに「彼らは再び人に生まれ変われますか」と聞くと、使いは「不可能だ」と答えました。自殺者はこの世で人として善行を行うことに反し、の育てた恩にも背いたため、再び人身を得ることができず、畜生道に入るしかないといいました。

「枉死の城」の旅が終わり、閻魔王のところに戻ると閻魔王は「この世に戻った時、ここで見たことを人に伝えてくれ」と言いました。そして机を叩き、大声で何か叫ぶと、張大は目を覚ましました。

自殺した人が積んだ罪は大きいものです。肉身は親から与えられ、命は神様から授かったものです。自ら命を絶つと親と神様の恩に背きます。この世の衣食住は天地が与えたものから得るものなので、何の貢献もせずこの世を去ると天地の恩にも背くことになります。

命を大切にし、人と社会に貢献できる人になって初めて、天地と神の恩に報いることになるのです。

参考資料:

『果報類編』下卷

(翻訳編集・唐玉)

関連記事
SARS-CoV-2(新型コロナのウイルス名)のスパイクタンパク質が抗がん作用を妨げ、がんを促進する可能性があることが、最近発表されたブラウン大学による細胞研究のプレプリント(査読前原稿)で明らかになった。
台湾で最も歴史のある台南は、閩南(びんなん、福建省南部)系の古い建物や、和洋折衷の歴史建築などが多く残っていて […]
端午の節句に風に揺れる五色の鯉のぼりは、日本の風物詩の一つですが、その起源は古代中国の神話「鯉が龍門を飛ぶ(鯉の滝登り)」に由来します。この節句はもともと男の子の成長を祝う日とした伝統行事です。
とんでもないおふざけと残酷なディストピアを力づくで押し付けようとする単一の方針が、これほど急速に地球全体を支配したことはない。2020年、コロナウイルスを封じ込めようとする無益な試みによって、これは起こった。
1271年、モンゴルのフビライ・ハンが元を建て、初めての漢民族以外の皇帝となりました。その後、数十年にわたり、中国はかつてない規模の帝国となり、元は文化の多様性と国際貿易の栄えた時代となりました。