スペインの子ども、ロックダウン中に6人に1人がうつを経験=調査

[マドリード 21日 ロイター] – スペインの子どもの6人に1人近くが、新型コロナウイルス感染危機の期間中に定期的に憂うつな気持ちになっており、貧困な状況にある子どもほど苦しみが大きかったことが分かった。子ども支援の非政府組織「セーブ・ザ・チルドレン」が実施した調査で明らかになったという。

スペインでは新型コロナにより2万8000人前後が死亡。政府は世界で最も厳しいレベルのロックダウン(都市封鎖)を実施し、子どもは何週間にもわたり外出を禁止された。

調査によると、封鎖措置によって、家族で一緒に過ごす時間が増えたという回答が多い一方で、子どもの17%が、頻繁に、または毎日うつ状態に陥っていた。

新型コロナによる新たな経済的困難により格差が広がっていることも浮き彫りとなった。調査では、最も困窮している家庭の子どもの32.3%が不眠に悩み、30.1%がCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)に恐怖を感じていた。その割合は、さほど状況が厳しくない家庭より3分の1近く高かった。

また、経済状況が厳しい家庭の子どもほど、泣いたことが多かったという。

調査は、4月から行われた子どもや家族への面接1800件に基づいている。

セーブ・ザ・チルドレンは、貧困家庭の4世帯に1世帯が失業または収入減に見舞われ、子どもたちが緊張や不透明感の高まりを感じていたと説明。家賃節約のため見知らぬ人と共に暮らさざるを得なくなったケースもあるとした。

セーブ・ザ・チルドレンのスペイン支部のアンドレス・コンデ代表はロイターに、「家族でない人と狭い住居に隔離されることは、2つのストレスを抱えることになりリスクがある」と述べ、失業と、きわめて狭い空間に隔離されていることを挙げた。

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